【初心者向け】「作字はどうやって作る?」テクニックや作り方をご紹介!

『作字』とは、文字を自分でデザインして作ることです。作字ができると、バナーやサムネイルのデザインでタイトルデザインとして使ったり、ロゴとしてイラストに添えたり、表現の幅が広がります。

今回は「作字のやり方がわからない」「どうやって作れば良いかわからない」という悩みに直面している初心者向けに、はじめの一歩としての取っ掛かりになればと思い、簡単な作字の方法や手順と、ざっくりな過程をご紹介します。

また参考になるSNSアカウントや書籍のご紹介もしているので、あわせて参考にしてみてください。

ポイント

こちらの記事はアプリ「Adobe Illustrator」を使ったTipsになります。持っていない方や更新間近の方は「Adobe CCをおトクに購入する方法」も参考にしてみてください。

作字の作り方手順!

今回は少しエモい作字を作りたいと思い、このような文字を作成していく過程をご紹介します。

作字方法は、デザイナーによって違いがありますが、今回解説する方法は一番ポピュラーな作り方だと思います。作字の初心者の方は、この方法で作り方を慣れていくのが良いかなと思います。

慣れていくことで『自分なりの作り方やコツ』が出来上がってくるので、最初は苦戦することが多いかもしれませんが、何回もいろんな文字を作っていくことが上手くなる一番の道です!

Step1:手書きでラフを作成する

まずはアプリで作らずに、手書きでアイディアを広げていきます。私はiPadのメモアプリで手書きでたくさん書いてみていますが、紙にボールペンやサインペンを使って描いてみましょう。

手書きの段階では、多少形がいびつになっていても問題ありません。(自分も手書きの段階では歪みまくりです。)

文字の形状が浮かばない場合は、身近になる本や雑誌の表紙やポスターなどを見て、真似て描いてみましょう。

Step2:ラフ画像をアプリケーション(イラストレーター)で開く

ここからはアプリケーションを使って文字をトレースいきます。今回使用するアプリケーションは、Adobe Illustrator(イラレ)を使い解説していきます。

  • 紙にラフを描いた場合は、①スマホのカメラで撮影→②写真をパソコンに送る→③Illustratorで開く
  • iPadにラフを描いた場合、①iPadから画像をパソコンに送る→②Illustratorで開く

Step3:トレースの下準備

トレースしていく前に、イラレの下準備を行います。

トレースが行いやすいように、ラフ画像レイヤーを[透明]パネルから[不透明度:30%]に設定します。

トレース中に、選択してズレないようにラフ画像のレイヤーは[レイヤーロック]をしておきます。

下準備は、こちらでOK!

Step4:トレース

基本的には【ペンツール】【図形ツール(長方形ツール・楕円形ツール)】を使い、ラフ画像をトレースを行っていきます。

今回の作字のように『全体が直線で構成されている作字』の場合は、 【図形ツール】と【ペンツール】を組み合わせ使います。曲線などが多い作字の場合であれば、【ペンツールのみ】で作成する場合もあります。

文字のデザインによって変わってきますが、太さや形状が共通する部分は同じパーツを組み合わせることで、全体が統一感がある文字に仕上がります。

例えば、上記の画像のように「縦の太い線は赤色のパーツ」「横の細い線は青のパーツ」「払いなどの尖っている線は緑のパーツ」など、分解してみると点があるはずです。

このように共通パーツをうまく組み合わせつつ、全体をトレースしていきます。

トレースのざっくりした工程を動画を撮ってみたので、参考にしてみてください!

ガイドを使用する

フリーハンドで描いたラフをそのままトレースしてしまうとガタガタになりやすいので、高さを揃えるために【ガイド】を活用してみましょう。

文字の場合は「すべてを揃えば必ず良い」というわけではないですが、頂点や底辺が揃っていると美しくみえるものです。

Step5:線の太さや字間などの微調整でブラッシュアップ

ラフ画像のトレースが終えたら、ラフ画像を非表示にします。

書き起こした作字だけを表示した状態で『線の太さ』『サイズ』『位置』『字間』『はみ出し』などを微調整を何回も行いブラッシュアップしていきます。

微調整する際に、既成フォントを打ち込み、見本として「文字として違和感がないか」「足りてない線はないか」などを見比べてみると、間違いや違和感が気付きやすいです!

Step6:完成

ブラッシュアップを行い完成です!

あとはバナーやサムネなどのデザインと組み合わせて使ってみることで、オリジナル感がでる表現ができあがります。

最初は、下書きのラフを描くところから苦戦するかもしれませんが、たくさん作っていくことで、徐々にコツが掴めてきます。

SNSで作字を作品を発信しているクリエイターさん

作字されているクリエイターさんがSNSに作品をアップしているのを見ているだけで感化されたり、アイディアのヒントをもらえることができます。

今回は、作字の作品やメイキングをアップしているクリエイターさんのTwitterアカウントを一部ご紹介させていただきます。タイムラインを見ているだけで楽しめ、とても勉強にもなります。

しばやま毎日タイポグラフィさん

しばやまさん(@ayanoshibayama)による「最高傑作」の作字のメイキング動画です。「下書きの段階でここまで考えているのかー!」と、とても参考になりました。他にもたくさんの作字メイキング動画をあげられているので、過去のタイムラインまで遡ってみちゃいます。

かねこあみさん

かねこあみさん(@ami5x10_k)が毎日「あ」の1文字だけでさまざなバリエーションで作字した総まとめです。「あ」だけでこんなパターンを作成できちゃうのは本当にすごいですし、見ているだけでワクワクしちゃうような作字作品です。

著名な舞台のロゴや、Vtuberのネームロゴなど幅広く手掛けているロゴ作品もとっても素敵です。

のちほど紹介しますが、かねこあみさんによるロゴ制作解説本「ロゴづくりの研究室 (自由自在に文字をデザインする作字テクニック)」も要チェックです。

なる | 新春レトロ文字部さん

なるさん(@naru5123)による「ねたのにねむい」の作字のメイキング動画です。

個人的に「楕円形ツールの半円をそうやって使ってるのか〜」と学びがあったメイキング動画がでした。

レトロ文字を得意としているなるさんが作成されいる作字は、どれもレトロ感溢れる文字ばかりで可愛いです。

櫻井 美那さん

櫻井 美那さん(@sakurai_mina)の作字は、文字の意味合いから各作品ごとに世界観が違うので、「作り込みすげー!」と叫びたくなっちゃいます。作字ももちろんグラフィックデザインとしてもとても参考になります。

JEFF99さん

長文の作字ってバランスが難しく少し作るのが苦しいと個人的には感じるんですが、JEFF99さん(@nesspaula99)の作字は比較的に長文の作品が多いですが、バランスも良く、まとまっているので「すごいなぁ」と参考にさせてもらっています。

作字が学べるオススメ書籍

作字の作り方が学べる書籍やアイディアが学べる書籍をご紹介します。

パスクール-パスで描く文字デザインの学校-

パスの学校「パスクール」という学校に入学する、というコンセプトのもとで、パスの基礎から文字のデザインまで学ぶことができる1冊です。

作字の入門書としてはピッタリで、初心者はパスの基本的な扱い方について理解を深めることができ、経験者は作字のクオリティをアップできるなど、実践でも役立つテクニックが満載のおすすめ書籍です。

ロゴづくりの研究室 (自由自在に文字をデザインする作字テクニック)

かねこあみさんによる、作字&ロゴの意図やコンセプトからどのように具体化させデザインに落とし込んでいるのかプロセスまで解説されている書籍です。

作字をしてみたい!と思っている初学者の方には絶対オススメしたい実践的なロゴの作り方の書籍です。

作字百景 ニュー日本もじデザイン

作り方が書いてある書籍ではなく、作字に特化している作品集です。筆書、描き文字、レタリング、書、江戸文字、グラフィティ、タイトルロゴなどで作られた文字が多数掲載されているので、作字を作り際のヒントが多くあるので、参考書として手元にあるととっても便利です。

作字作法 日本語文字デザインの思考とプロセス

作字の作り方を『書籍で学びたい方』はこちらがおすすめです。著名デザイナーさんや最前線で活躍されているクリエイターさんたちの発想や制作プロセスが掲載されている書籍です。

デザイナーによって、発想方法や作り方が異なるので、見ているだけで非常に参考になる一冊です。

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